10年・1万人超の現場から見えてきた!
全国通訳案内士(通訳ガイド)30の原則 Part 1

01–12 ガイドという仕事の本質と現場力

Makoto Guide Knowledge Archive

10年間、1万人を超えるゲストと現場に立ち続けてきたからこそ、見えてきたものがある。

はじめに:なぜ「30の原則」をまとめたのか?

「良いガイドとは、結局何なのか?」

全国通訳案内士として現場に立ち始めた頃は、できるだけ多くの知識を身につけ、できるだけ正確に、できるだけたくさん説明することが、良いガイドにつながるのだと思っていました。

もちろん、知識は大切。しかし、10年間、1万人を超えるゲストと現場で向き合ってきて感じるのは、それだけでは足りないということです。

同じ場所を案内していても、ゲストが違えば、興味も反応も変わる。晴れの日と雨の日では、同じ景色でも伝え方が変わる。予定通りに進む日もあれば、交通事情や混雑、天候などによって、その場で判断を迫られる日もある。

そして、思い通りにいかなかったツアーの中にこそ、次の成長につながるヒントが隠れていることもあります。

だからこそ、この最初の原則112では、細かなテクニックよりも先に、「ガイドという仕事を、どのように捉えるのか」。さらに、「現場で何を大切にするのか」という土台について考えてみました。

知識を披露するのではなく、価値を届ける。日本を説明するだけでなく、一緒に体験する。現場で起きることを学びに変え、失敗も次の成長につなげる…

私自身が10年間の現場で少しずつ学び、積み重ねてきた、ガイドとしてのベースとなる考え方です。

全国通訳案内士(通訳ガイド)30の原則 Part 1
01〜12 
ガイドという仕事の本質と現場力 

01. ガイドは「知識を披露する人」ではなく、「相手に価値を届ける人」である

知っていることを全部話すのではなく、目の前のゲストが何を知りたいのか、何を楽しめるのかを考える。コンテンツ、ボリューム、タイミング、テンポ、ペース経験を積むほど、最適な選択ができるようになる。

02. ガイドの仕事は「日本を伝える」だけでなく、「日本を一緒に体験する」仕事である

説明する側・される側に分かれるのではなく、同じ景色を見て、驚き、笑い、感動する時間そのものをつくる。

03. ガイドの価値は「情報」ではなく、「情報に意味を加える力」にある

観光情報そのものは、ネットで調べられる。だからこそ、背景・物語・自分の体験・相手の関心をつなげる。

04. 「自分の言葉」で語れることが、プロフェッショナルの強みになる

正確な情報だけではなく、自分がどう感じ、どう考えたかを適切に加えることで、唯一無二のガイディングになる。

05. ガイド自身の人生そのものが、ガイディングのコンテンツになる

子どもの頃の経験、好きだったもの、日本人としての日常、これまでの仕事、失敗や挑戦普通に日本で育ってきたことも強みになり、人生そのものがお客様の満足度を高めるオリジナルのストーリーになる。

06. 現場でしか得られない学びを、何より大切にする

知識や情報は手に入っても、雨の日の対応、富士山が見えない日の工夫、ゲストの反応、現場の空気、想定外への対応などは、机上の学びだけでは身につかない。

07. 「自分の足で歩く」ことが、最強の下見になる

可能なら現地へ行く。新人の頃に大先輩方から教えていただき、今でも大切にしている考え方の一つです。景色、距離、動線、混雑、音、温度、匂い、ゲストの視点現地に立つことでしか得られない情報がある。

08. 一つのツアー、一つの質問を「次の成長の材料」にする

 外国人ゲストからの生の質問にアドリブで答え、その後ブラッシュアップする。「ツアー振り返り改善次のツアー」 この循環を回し続ける。 

09. 失敗したツアーほど、次のブレイクスルーにつながる

「自分には向いていない」と結論づけるのではなく、今回の失敗を、次回の改善に変える。ツアーはその日で終わる。だからこそ、気持ちを切り替えて次に活かせる。

10. 天候・交通・混雑など、コントロールできないものに振り回されない

 「天気はコントロールできない」。だからこそ、コントロールできる部分=事前の準備・判断・ガイディング・空気づくりに集中する。 

11. 見せられない時こそ、「何を伝えるか」が問われる

富士山が見えない、雨が降る、予定が変わる。そんな時にこそ、代替となる魅力・話題・体験を準備しておく。

12. 「一期一会」を、毎回の仕事の基準にする

同じ場所、同じルートでも、ゲストも天候も季節も社会情勢も違う。だから、同じツアーは二度とない。これは単なる精神論ではなく、現場力を維持するための実践原則。

原則01~12を振り返って

いかがでしたでしょうか?
最初の原則01~12では、ガイドという仕事の本質と、現場に立ち続けることの意味について整理しました。

「何を知っているか」だけではなく、「誰に、何を、どのように届けるのか」

そして、実際の現場に立ち、自分の足で歩き、ゲストの反応を見て、質問に向き合い、失敗から学び、次のツアーへつなげていく。10年間を振り返ると、ガイドとしての成長は、特別な一つの方法によって生まれたものではありませんでした。

一つひとつのツアー。
一つひとつの質問。
一つひとつの失敗や気づき。

そうした小さな経験の積み重ねが、少しずつ自分自身の「現場力」になっていったのだと思います。そして、現場に立ち続けるからこそ、見えてくるものがあります。それは、知識や準備だけではなく、「どう伝えるか」「どう聞くか」「どう相手と向き合うか」という、より人間的な部分です。

次の原則1322では、そこから一歩進んで、「伝える力・英語力」と「ゲストとの向き合い方」について考えていきます。ガイドは、知識を持っているだけでは完成しない。現場で人と向き合い、伝え、聞き、感じ、考え続ける。

その積み重ねの先に、自分なりのガイディングが、少しずつ形になっていくのだと思います。

プロフィール(関連資格など)

相澤 誠(Aizawa Makoto)

C&L Academy
(シーアンドエルアカデミー)代表

新・イングリッシュプロジェクト 主宰
新・全国通訳案内士レボリューションJGR ファシリテーター

 
  • 全国通訳案内士 東京都登録番号  第EN04831号
  • 総合旅行業務取扱管理者(観光庁・日本旅行業協会)
  • 国内旅行業務取扱管理者(観光庁・全国旅行業協会)
  • インバウンド実務プライム主任者(全日本情報学習振興協会 認定)
  • 東京シティガイド(TCVB 東京観光財団 ゴールド 認定)
  • 国内旅程管理主任者(ツアーコンダクター)
  • 英検1級(実用英語技能検定)
  • Diploma in TESOL(ITTT 英語教授法)
  • Certificate in Teaching English to Speakers of Other Languages
  • Certificate in Teaching English Online(CTEO)
  • Certificate in Teaching Business English(CTBE)
  • Certificate in Teaching English to Young Learners(CTEYL)
  • Certificate in Teaching Practice Recognition(CTPR)
  • NLPプロフェッショナルコーチ(日本NLP協会 認定)
  • NLPマスタープラクティショナー(全米NLP協会 認定)
  • NLPプラクティショナー(全米NLP協会 認定)など

全国通訳案内士試験 必勝コーチングサービス

全国通訳案内士試験に合格しませんか?』のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。ファシリテーターの相澤 誠(あいざわ まこと)です。

私は2016年度全国通訳案内士試験に合格し、これまでに世界60か国・10,000名以上・600本以上の外国人観光客ツアーや送迎業務を担当してきました。現在は、英語学習コンサルタント・英語コーチとしても活動し、受験生の皆さまの学習をサポートしています。

新・イングリッシュプロジェクト』では、「全国通訳案内士試験 必勝コンサルティング/コーチング」を通じて、1次・2次試験対策のお悩みや課題を整理し、あなたに最適な合格ロードマップをご提案しています。一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談くださいませ☆

 

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