10年・1万人超の現場から見えてきた!
全国通訳案内士(通訳ガイド)30の原則 Part 2

13–22 伝える力・英語力とゲストとの向き合い方

Makoto Guide Knowledge Archive

伝える言葉の先に、人とつながるガイディングがある。

はじめに:伝える力とゲストとの向き合い方を考える

「伝える」とは、話すことだけとは限らない。

ガイドになったばかりの頃は、「何を話すか」を考えることに多くの時間を使います。
どんな説明をするか。どんな英語を使うか。どんな歴史や文化を紹介するか。どんなネタを用意しておくか…

もちろん、それらは大切。
しかし、現場経験を重ねるほど、もう一つ大切なことに気づいていきます。

それは、「誰に、どのように届けるのか」ということ。

同じ説明でも、ゲストによって響き方は違う。英語が流暢でも、相手に伝わらなければ、価値にはつながらない。逆に、シンプルな英語でも、自分の体験や相手への関心が加わることで、記憶に残ることがあります。

そして、「話す」だけではなく、「聞く」こともガイドの大切な仕事。
ゲストの何気ない質問や、「WOW」という反応に耳を傾ける。そこから、その人が本当に興味を持っていることを見つける。予定していた説明を少し変えて、その人に合わせて話を広げる。

そうした小さな積み重ねによって、一方通行だったガイディングが、少しずつ「会話」になっていきます。

この13~22では、伝える力、英語力、聞く力、そしてゲストを見る力について、私自身が現場で感じてきたことを整理しました。

全国通訳案内士(通訳ガイド)30の原則 Part 2
13-22 伝える力・英語力とゲストとの向き合い方

13.「シンプルな英語 × 自分の体験 × 相手目線」を日本紹介のコアにする

これは30原則の中でも、私自身の看板原則ともいえる考え方。1万人超の現場経験から、私が特に大切だと感じてきた結論。そして、言葉だけでは伝えきれない「誠」の心も、自然とガイドの表情や向き合い方に現れ、ゲストに伝わっていく。

14. 完璧な英語より、「伝わる英語」を目指す

ネイティブらしさではなく、相手にいかに伝わるか。特にノンネイティブのゲストも多い現場では、シンプルでクリアな英語が価値になる。

15. 「話す力」だけでなく、「聞く力」を磨く

ゲストの話を聞けば、興味、出身文化、家族、旅行目的、好き嫌いなどが見えてくる。その情報を傾聴し、ガイディングに反映することで、一方通行の説明が会話に変わる。

16. 英語力は「試験の得点」から「人とつながる力」へ進化させる

英検・TOEICなどは土台。その先にあるのが、表現・伝え方・聞き方・発音・アドリブ・人間力・笑顔。全国通訳案内士試験の勉強から現場経験を積み重ねることで、英語のアウトプット力はさらに磨かれていく。

17. 「量」はやがて「質」に変わる

最初から完璧なガイディングはできない。まずは場数を踏む。その積み重ねが、やがて自然なアドリブや、「口が勝手に動く」レベルへ変わっていく。

18. ゲストによって「正解」は変わる

同じガイディングでも、大人、子ども、シニア、初訪日、リピーター、アニメ好き、歴史好き、富裕層では響くものが違う。「自分が話したいこと」ではなく、「相手に届くこと」を選ぶ。

19. ゲストの「WOW」を見逃さない

予定していたネタより、ふとした瞬間のゲストの反応が次の会話を生む。観察興味を察知話を広げる。これがガイドの力量であり、面白さでもある。

20. 「質問」は、ガイドの最高の教材である

ゲストからの質問は、テキストに載っていないことも多い。
だから、「質問される調べる学ぶ次のゲストに活かす」 という循環をつくる。

21. ゲストの満足度は、「何を見せたか」だけでは決まらない

景色が見えない日でも、悪天候でも、「参加してよかった。楽しかった!」 と思っていただける時間をつくることがプロの仕事。

22. 「おもてなし」は、相手を思う小さな行動の積み重ねである

大きな演出だけではない。声かけ、タイミング、暑さへの配慮、歩く速度、休憩、説明量相手を見て一歩先に動くことが、おもてなしになる。

原則13~22を振り返って

いかがでしたでしょうか?
13~22の原則では、現場で培った力を、どのように「伝える力」へ変えていくのか。そして、その先にいるゲストとどう向き合うのかについて整理しました。

英語も、知識も、ガイディングの技術も、それだけでは十分ではありません。大切なのは、それらを使って、目の前の人とどうつながるかです。

シンプルな英語で伝える。
相手の話を聞く。
質問に耳を傾ける。
ふとした「WOW」を見逃さない。
予定していた説明よりも、その瞬間のゲストの興味を優先する。

そうした一つひとつの判断によって、ガイディングは「説明」から「会話」へ、そして「案内」から「体験」へと変わっていくのだと思います。10年間の現場で感じてきたのは、良いガイドとは、何でも知っていて、何でも話せる人だけではないということです。

「相手を見ながら、自分の持っているものを最適な形で届けられる人」。

それもまた、プロフェッショナルとしての大きな力なのだと思います。そして、そう考えると、ガイド自身もまた、現場から学び続ける存在であることが見えてきます。

次の23~30原則では、さらに視点を広げ、コンディション、準備、変化への対応、経験の積み重ね、チーム、資格、そして自分自身のこれからについて考えていきます。

プロフィール(関連資格など)

相澤 誠(Aizawa Makoto)

C&L Academy
(シーアンドエルアカデミー)代表

新・イングリッシュプロジェクト 主宰
新・全国通訳案内士レボリューションJGR ファシリテーター

 
  • 全国通訳案内士 東京都登録番号  第EN04831号
  • 総合旅行業務取扱管理者(観光庁・日本旅行業協会)
  • 国内旅行業務取扱管理者(観光庁・全国旅行業協会)
  • インバウンド実務プライム主任者(全日本情報学習振興協会 認定)
  • 東京シティガイド(TCVB 東京観光財団 ゴールド 認定)
  • 国内旅程管理主任者(ツアーコンダクター)
  • 英検1級(実用英語技能検定)
  • Diploma in TESOL(ITTT 英語教授法)
  • Certificate in Teaching English to Speakers of Other Languages
  • Certificate in Teaching English Online(CTEO)
  • Certificate in Teaching Business English(CTBE)
  • Certificate in Teaching English to Young Learners(CTEYL)
  • Certificate in Teaching Practice Recognition(CTPR)
  • NLPプロフェッショナルコーチ(日本NLP協会 認定)
  • NLPマスタープラクティショナー(全米NLP協会 認定)
  • NLPプラクティショナー(全米NLP協会 認定)など

全国通訳案内士試験 必勝コーチングサービス

全国通訳案内士試験に合格しませんか?』のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。ファシリテーターの相澤 誠(あいざわ まこと)です。

私は2016年度全国通訳案内士試験に合格し、これまでに世界60か国・10,000名以上・600本以上の外国人観光客ツアーや送迎業務を担当してきました。現在は、英語学習コンサルタント・英語コーチとしても活動し、受験生の皆さまの学習をサポートしています。

新・イングリッシュプロジェクト』では、「全国通訳案内士試験 必勝コンサルティング/コーチング」を通じて、1次・2次試験対策のお悩みや課題を整理し、あなたに最適な合格ロードマップをご提案しています。一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談くださいませ☆

 

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